Adobe Acrobatの使い方とPDF出力講座:PDFのカラー変換からフォントの埋め込み、アウトライン化まで
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Acrobat


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Acrobat


▼Acrobat 8 Professional新機能その14 [別名で保存]で追加された3種類のPDFファイル


 Acrobatで、PDFを別のフォーマットで保存することができます。別名で保存する際に、PDF以外のフォーマットを選択してファイルフォーマットを変換することができます。PostScriptやEPSにすることも可能です。「Microsoft Word文書」として書き出すことも可能です。

 Acrobat 8 Proでは、PDFを[別名で保存(Windowsでは[名前を付けて保存])]するとき、[フォーマット]から選択するリストが追加されています。

Acrobat PDFファイル(最適化)
PDF/X
PDF/A


の3種類です。ここでは、この3つのファイルフォーマットについて見ていきます。[PDF/X]と[PDF/A]は[書き出し]からでも作成できます。

 [Acrobat PDFファイル(最適化)]は、そのままPDF保存するのではなく、[別名で保存]ウィンドウの[設定]から[PDFの最適化]ウィンドウを開くことができる設定です。



 いままでは、バージョンダウンして保存したいとき、先に[PDFの最適化]を開いてから[別名で保存]していました。しかしこの設定を利用すると、[別名で保存]するときに、ダウンバージョンや画像の圧縮、透明の分割・統合が指定できます。

 Acrobat 8 Pro上で8のみの機能を利用してPDFを編集すると、PDFのバージョンはAcrobat 8に対応した「PDF 1.7」になります。PDFを下位のバージョンで開いたり、下位バージョンにしか対応していない出力機から出力するとき、バージョンをダウンする必要があります。この機能があれば、別名で保存するときに、[PDFの最適化]処理が可能になります。

 [フォーマット]で[PDF/X]を選択すると、[PDF/X]として書き出ます。[設定]ボタンをクリックすると、[プリフライト:PDF/Xに変換]ウィンドウが表示されます。ここでPDF/Xの種類や出力条件を指定すると、PDF/Xとして書き出されることになります。



 ただし、PDF/Xの仕様に合致しないPDF、つまりフォントやICCプロファイルが埋め込まれていたり、透明が使われているPDFを変換しようとすると、PDF/Xとして保存することはできません。

文書をPDF/Xファイルとして保存できませんでした。プリフライトを使って、
PDF/Xファイルとして保存できない文書のプロパティを識別してください。


というアラートが表示されます。

 ここでのPDF/Xへの変換は、プリフライトのオプションメニューで[現在のPDFをPDF/Xに変換]する機能を利用するとき、PDF/Xに変換可能なPDFに限られます。それ以外のPDFは、プリフライトでフィックスアップしてPDF/Xに変換する必要があります。
 
 [フォーマット]で[PDF/A]を選択すると、[PDF/A-1a]もしくは[PDF/A-1b]のいずれかを選択して保存できます。しかし、PDF/Aの仕様は指定できても、PDF/Xのように出力インテントを指定することはできません。プリフライトでは[現在のPDFをPDF/Aに変換]するときは、出力インテントプロファイルは指定できます。

 ここでも、[PDF/X]と同じように、PDF/Aの仕様に合致しないPDFを[PDF/A]として書き出すことはできません。PDF/Aを確実に作成するには、[別名で保存]や[書き出し]機能ではなく、プリフライト機能で変換してPDF/Aにする必要があります。



この記事はこちらのブログにアップしたもののHTML版です。


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