Adobe Illustrator使い方と出力講座：Adobe Illustrator お茶の子サイサイ

Adobe Illustrator(イラストレーター) 使い方と出力講座：透明効果からPDF保存、Illustrator CS3まで

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■インクナブラIllustrator関連素材集
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■インクナブラIllustrator関連書籍

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『プリプレス用PDF作成ハンドブック：印刷できないPDFを作らないためのノウハウ、IllustratorからWordまで』

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『Illustrator 8.0大解剖：Illustrator 8.0の基本的な機能から、拡張された機能まで（上高地仁著）』はこちらから。

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死せる竜馬、生ける慶喜を走らす
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禁断の実を食べた雄藩の懐事情
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大地の悪魔は地球外生命体か
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はじめに

　印刷業界はいま大きな変革の時期をむかえています。かつて活版印刷からオフセット印刷へと印刷のメインストリームが変わったように、アナログの手法から、デジタルへとその流れを変えつつあります。旧態依然とした印刷の手法は駆逐され、いままでにない手法が出現するに違いありません。

　Macintoshが印刷分野でのデジタル化、すなわちDTP化を推し進めたことは疑う余地がありません。印刷会社だけでなく、デザインオフィスや広告代理店、企業の制作部門にもジワジワとその地歩を固めています。いまやDTPで商業印刷を行うことのネックはほとんどありません。

　デザイナーの多くはMacintoshでデジタルデータを作成し、印刷会社もMacintoshで作成したPostScriptデータをフィルムにするノウハウを積み上げており、フィルム出力は普通のこととなっています。しかし、外部のデザイナーの作成したデジタルデータが、そのままフィルム出力できるのかというと、必ずしもそうではないようです。DTPでデジタル化のメリットを享受するためには、デザイナーからアウトプットされたデータがダイレクトにフィルムに変換されなければなりません。

　デザイナーに印刷のプロになるように要求し、完全なデータの作成を期待することは無理なことです。印刷会社が受け皿となりデザイナーサイドで作成したデジタルデータを出力できるようにハンドリングしなくては、デジタルで統合化するメリットは生まれません。そのためは、印刷営業のデジタル化が不可欠です。印刷営業がデザイナーが作成したデジタルデータを理解し、チェックし、あるいはデータの作成にコミットメントすることで、フィルム出力可能なデータを得ることができるのです。

　一般にデザイナーが使用するレイアウトソフトはAdobe Illustratorです。QuarkXpressやPageMakerなどのページレイアウトソフトはあまり使われません。なぜなら商業印刷のアイテムは雑多で、ページ物のウエイトは高くないからです。当然デザイナーの愛用するグラフィックアプリケーションはオールマイティなAdobe Illustratorが選ばれることになります。

　印刷営業のデジタル化のためには、このAdobe Illustratorを知ることがまず第一歩となります。また、Adobe Illustratorを使いこなすことができれば、どのようなデジタルデータにも対応することができるはずです。印刷営業マンよ、Adobe Illustratorを覚えましょう。いままでの印刷営業が文字指定や色指定を読みこなしたように、Adobe Illustratorを身に付けましょう。そうすることによって、印刷のフローは統合化単純化され、より多くの利益を生み出すことでしょう。

　本書はAdobe Illustratorでフィルム出力するために必要な知識とスキルを中心に構成したものです。いち印刷営業マンである私が、MacintoshでDTPに取り組むに当たって感じたこと、疑問を覚えたこと、失敗したことなどの体験を生かしたいと思い、この｢Adobe Illustratorお茶の子サイサイ｣を書きました。本書によってデジタルに精通した印刷営業マンがひとりでも増えること願っています。

　本書を作成するにあたり、私の原稿に暖かい眼差しで応援していただき、アドバイスをいただいたCIL(COMMUNICATION IDENTITY LABORATORY)の坂井義隆氏とメンバーの方々、株式会社大久保印刷所の大久保喜平氏、その他アドバイスをいただいた皆さんに心より感謝いたします。

1996年4月　上高地　仁

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