Adobe Illustrator(イラストレーター) 使い方と出力講座:透明効果からPDF保存、Illustrator CS3まで
Adobe Illustrator使い方と出力講座:透明効果からPDF保存、Illustrator CSまで

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第8章 知っててトクするアートワークTips



■8-4  テキスト入力と作表

 IllustratorでInput Methodを用いて文字入力する場合の作業効率はあまり良いとはいえません。一〜ニ行程度のものならばともかく、数行から数十行以上の文章になると、他のワープロソフトで入力したものを貼り込んだほうが早いといえます。この場合には<ファイルメニュー>の[テキスト読み込み]を用いずに、マルチファインダでIllustratorとワープロソフトの両方を立ち上げておき、クリップボード経由でカット&ペーストします。カット&ペーストでもIllustratorに持ち込まれるのは文字コードだけなので、テキストポイントの文字設定通りに入力されます。

 表を作成することは、Illustratorにとっては最も得意とする作業のひとつです。どのような表でも自由自在にレイアウトできます。作表する場合、当然表のマス目には文字が入力されます。しかしこの文字をひとつひとつ入力していくと、大変時間がかかってしまいます。Illustratorは日本語のインライン入力ができないうえ、ワープロソフトに比べると文字変換もスピーディではありません。入力を短縮するには、表の中の縦の文字列をひとつのテキストポイントとして行入力することです。たとえば十行の表ならば、改行コードを含む十行分をワープロで入力し、カット&ペーストします。この方法だとひとつひとつ入力する必要がなく、しかも行間を均一にすることができます。行間に文字を挿入したり削除したりすることが容易になります。

 この方法のポイントは表を作成する際に、表の罫線のピッチをポイントで送って処理することです。罫線のピッチがテキストの行間と同じであればよいのです。ですから文字サイズ10ポイント、行間14ポイントのテキストで表をつくるのであれば、罫線も14ポイントでコピーしていきます。罫線をポイント単位でコピーしていくには、定規の設定をポイントに変える必要があります。定規の単位の変更は<ファイルメニュー>の[書類設定]もしくは[環境設定]の「環境」で行います。どちらでも変更できますが、両者の設定が異なるときは書類設定の選択値が優先されます。ポイントで作表すると10cm×20cmと行ったセンチ単位の正確な表でできませんが、実質的にはほとんど問題がないでしょう。


※[テキスト読み込み]
テキスト入力モードにすると選択できるようになります。この場合の読み込むファイルはテキスト形式でなければなりません。

※マルチファインダ
ファインダでアプリケーションを切り替えるときは、保存してからにしましょう。マルチファインダで作業をしているとフリーズなどのトラブルの発生率は高くなります。フリーズしたら、optionキー+commandキー+escキーで強制終了するしかありません。

※書類設定の選択値が優先
環境の設定値を変更すると、書類設定の定規の単位も連動して変更されますが、両者が同じ設定値のとき、書類設定の選択値を変更しても環境の設定値は連動しません。このとき入力は、書類設定の選択値が用いられます。


●作表する際のポイント設定
※環境設定の中の定規の単位もインデントシフトの単位も「センチ」にして作表すると、ポイントではなくセンチメートル単位での作表が可能になります。ただし文字のサイズもセンチメートルで表示されるので、慣れないと作業は手間取るかも知れません。
●Apple File Exchangeを立ち上げたときのダイヤログ



※文字設定パレットと移動ツールのダイヤログ。行間も移動距離も同じ入力値を設定します。
●書類設定と環境設定-環境のダイヤログ
※どちらのダイヤログでも定規の単位を設定できますが、両者が異なるときは書類設定の値が優先されます。
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