Adobe Illustrator(イラストレーター) 使い方と出力講座:透明効果からPDF保存、Illustrator CS3まで
Adobe Illustrator使い方と出力講座:透明効果からPDF保存、Illustrator CSまで

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第2章 フレンドリー・デバイス



■2-5 SCSIを繋ぐ

 SCSIはSmall Computer System Interfaceの略で、Macintoshと周辺機器を8ビットのパラレルで接続する規格のことです。SCSIに接続するデバイスはハードディスクやMO、スキャナ、プリンタ等で、大容量のデータを高速でやり取りします。SCSIはインターフェースなのでCPUを含めて8台までの機器をデイジーチェーン(数珠繋ぎ)で接続可能です。

 SCSIは8ビットのデータを同時に転送します。転送速度は1秒間に5MBが理論値です。実質的には2〜3MBが上限です。起動ディスク上のアプリケーションやデータを読み込むのも転送速度に制限されるので、起動ディスクへのアクセスが頻繁になるとCPUの処理の速度は極端に低下します。RAMの転送速度は200MB(80ns)といわれ、しかもアクセスタイムがほとんどないため、SCSI接続のハードディスクと比べると約100倍ものデータを転送できます。ディスクキャッシュやフォントキャッシュは転送のタイムラグを改善するためのものです。使用頻度の高いデータをキャッシュ(RAM)に保持し、ハードディスクへのアクセスを少なくしてスピードを向上させるものです。RAMディスクを用いるとアプリケーションやデータの転送速度が見違えるように速くなり、SCSI転送の速度の遅さを体感できます。

 より高度な作業を行うため、SCSIのデータ転送速度はネックになりつつあります。データの転送速度を高速にするためのSCSIの新しい規格がSCSI2です。SCSI2はアッパーコンパチブルでコマンドを強化して転送速度を速めたものです。8ビット幅のものをFastSCSIといい、ハイエンドのPower Macintoshの内蔵ハードディスクはFastSCSIで接続されています。FastSCSIはSCSIの倍の速度といわれ、理論値で10MB/1秒の転送速度です。SCSI2でも16ビット幅でデータ転送するものもあります。これはWideSCSIと呼ばれ、理論値で20MB/1秒のデータを転送できるといいます。SCSI2対応の機器を繋ぐためには、通常のMacintoshのSCSIポートでは機能しません。拡張スロットにSCSI2のポートを持つカードをセットして接続しなくてはなりません。カードにはデバイス専用のものもあり、コネクタの形状もアンフェノール50ピンとは限らないので、接続には注意が必要です。


※デイジーチェーン
接続した最後のデバイスのポートにはターミネータが必要です。また、多くのデバイスを接続していくと、トラブルが多くなるようです。

※SCSI2
正確にはSCSIによるデータ転送のコマンドを増やした規格が、SCSI2です。ハードディスクなどのストレージがSCSI2に対応していても、Macintosh側のSCSIポートが対応していない場合、実質的にはSCSI1の転送速度になり、データの転送速度のメリットはありません。


●SCSIProbeで強制マウント
※SCSIProbeはSCSI機器のマウント状況を表示するユーティリティです。SCSI機器は原則として電源の入った状況でMacintoshを起動しないと、MacintoshのOSは認識しないようになっていますが、SCSIProbeを使うと後から電源をいれたり、メディアを入れても強制的にマウントできます。 各種のSCSI機器にはSCSI番号を割り当てる必要があります。普通CPUが7番で、内蔵ハードディスクは0番になっています。その他のデバイスには2〜6番までのSCSI番号を割り当てます。番号は重複しないようにセットしなくてはなりません。番号のセットは各SCSI機器で行います。ローコストモデルのデバイスにはSCSI番号の選択枝の少ないものもあります。 またSCSIのケーブルには出きるだけ短いものを使うほうがトラブルは少ないようです。できればハイ・インピーダンスと表示してあるケーブルを使いましょう。SCSIをデイジーチェーンする場合、ケーブルの総延長は6メートル以内と定められています。
●スキャナの分類
※Wide SCSIには32ビット幅で40MB/1秒の規格もありますが、ほとんど商品化されていません。しかしNuBusの拡張ボードを使うと転送速度に上限(約20MB/1秒といわれます)があり、その能力をフルに活かすことができません。高速での転送ではPCIバスの拡張スロットにボードを差し込む必要があります。SCSI3と呼ばれているものにはいくつかの種類があります。Ultra SCSI以外の規格もあります。これらは今のところほとんど商品化されていません(注:現在は商品化されていて、さらにそれ以上の規格もあります)。


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