Adobe Illustrator(イラストレーター) 使い方と出力講座:透明効果からPDF保存、Illustrator CS3まで
Adobe Illustrator使い方と出力講座:透明効果からPDF保存、Illustrator CSまで

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第2章 フレンドリー・デバイス



■2-3 フラットベットスキャナ

 フラットベットスキャナは平面原稿を走査しピクセル画像に変換する装置です。普通、MacintoshとはSCSIバスで接続します。フラットベットスキャナはビデオカメラなどと同じようなCCD素子でスキャンし、低価格でダイナミックレンジの狭いものが主流です。最近は製版用のドラムスキャナにも劣らない高品質で高解像度のフラットベットスキャナもあります。

 低価格のフラットベットスキャナの特性は、まずほとんどの読取りサイズがA4程度です。入力解像度は光学解像度で400〜600ppi、ソフトウェアでピクセルを補完して1200〜2400ppi程度までの解像度を上げることができます。補完すると画質は低下します。階調深度はRGB各色8ビットのものが主流でしたが、次第に10ビットのものへと移行しつつあります。8ビットの場合、各色256階調×3色で16,777,216色(フルカラー)の表現が可能ですが、10ビットになると各色1024階調×3色で約10億色(1,073,741,824色)でのスキャンニングが可能になります。10ビットでスキャンニングするとダイナミックレンジが拡がり、階調補正をかけても画像が劣化しにくくなります。しかし、10ビットになってもMacintoshが扱えるデータはRGB各色8ビットが上限なので、入力時に補正をかけて8ビットのデータに絞り込む必要があります。入力時に画像を的確にスキャンニングしないと後々にPhotoshopで補正することは難しくなります。

 フラットベットスキャナは反射原稿の読取りが基本です。プリントした写真や印刷物の読取りはそのままでスキャンニングできますが、ポジフィルムを扱う場合は別途透過原稿ユニットが必要となります。35mmのフィルムの場合は、専用のフィルムスキャナがあります。サイズが限定されますが、ポジネガともスキャンニング可能で2400pp〜3000ppi程度まで読み取れるので7〜8倍程度までサイズを引き伸ばせます。

 低価格のフラットベットスキャナでスキャンニングしたものは、カラーの印刷物に使用するにはいささか無理があります。しかし原稿の内容や印刷物の品質によっては使えないことはありません。ただし階調補正を十分に行った上で貼り込まないといけないので、それなりにスキルと手間は必要です。256階調のモノクロ原稿の場合はフラットベットスキャナでもほぼ十分です。


※画像が劣化
階調補正をかけると画像データの一部分を強調することになります。8ビットのデータで一部分だけを強調するとその部分は8ビットの情報を維持できなくなります。10ビットだと4倍のデータ密度を持っているので、一般的な補正をかけても最終的に8ビットの情報を維持できます。

※8ビット
一般的なフォトレタッチソフトはソフト上では8ビットでしかハンドリングで来ませんが、Live Pictureは各色16ビットでハンドリングすることができます。


●スキャンニングの手順
1)スキャナでプレビュー




◎入力ユーティリィティで画像補正







3)スキャンニング


4)画像の編集
5)レイアウトソフトへの貼り込み


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