■Acrobat 4.0ではAdobePS8.6を使う
Acrobat 4.0でのPDFでの作成にもっとも適したプリンタドライバがAdobePSという名前のプリンタドライバです。
PSPrinterとの違いは多少ありますが、基本的には、LaserWriterと同じような構造になったことです。
AdobePSの日本語バージョンには、8.5.2Jと8.6があります。Acrobat 4.0に添付されているバージョンは8.5.2Jですが、Acrobat
4.0で使用するときは、8.6を使うようにします。8.5.2Jは、QuarkXPress 3.3Jと互換性がなく、QuarkXPress
3.3が起動できないことがあるようです。QuarkXPress 3.3を使うときは、PSPrinterを使うか、AdobePS8.6を選択しましょう。いまのところAdobePS8.6での不具合は報告されていないようです。
またAdobePS8.5.2Jでは、機能拡張にインストールされる「PrintingLib」というファイルで独自のものを使っています。この場合、LaserWriterのプリンタドライバと互換性がなく、たとえばPostScript
Level1のプリンタで印刷しようとすると、印刷できないといった不具合が生じることがあるようです。AdobePS8.5.2Jを使う場合は、インストール前に機能拡張から「PrintingLib」を外して、インストールを行ないます。AdobePS8.6では、Mac
OS 8.6に付属するLaserWriterと同じ「PrintingLib」を使用するようになっているので、Mac OS 8.6を使う場合は、このような問題は起こりません。 |
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※AdobePS8.6をインストールして、機能拡張フォルダにある「PrintingLib」の情報を見る。OSはMac
OS 8.5.1だが、Mac OS 8.6のバージョンになっている。 |
■「Create Adobe PDF」をインストールする
AdobePS8.6を使ってPDFを作成する方法には、まず「Create Adobe PDF」というユーティリティをインストールしなければなりません。AdobePS8.6だけでは、実質的にPDFは作成できません。
ただ単にPDFを作成するためには、一旦PostScriptファイルを書き出して、それをDistiller 4.0でPDFにすれば可能です。しかしAdobePS8.6だけでは、カスタムページを設定できないのです。カスタムページを設定できなければ、余白(マージン)を「0」にすることができないので、裁ち落としに対応できません。
また[仮想プリンタ]の機能も、「Create Adobe PDF」のインストールが必要です。
「Create Adobe PDF」をインストールすると、Distiller 4.0のフォルダに「DistillerLib Helper(初期設定にエイリアスも)」と「DistillerLib」の二つのファイルが、また機能拡張に「プリントプラグイン」というフォルダとその中に「DistillerHose」というファイルがインストールされます。「プリンタ記述ファイル」には「Acrobat
Distiller」と「Acrobat Distiller J」というファイルがインストールされます。 |
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※「Create Adobe PDF」をインストールすると、Distillerフォルダに二つの機能拡張ファイルがインストールされる。 |
■「PDFPlugin」の削除
さてAdobePS8.5.2Jでは、PDFを作成するために「PDFPlugin」というユーティリティを機能拡張の「プリンタ記述ファイル」にドラッグして使用していました。これは8.6と互換性がないので、「プリンタ記述ファイル」から削除します。
また「PDFPlugin」にもバージョンがあります。Distiller 3.0Jで8.5.2Jで使うときは、「PDFPlugin8.5.2J」をDistiller
4.0で8.5.2Jを使うときは「PDFPlugin8.5.3」を使わなければなりません。 |
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※AdobePS8.6をインストールしたときは、「PDFPlugin」を削除する。 |