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第四回 高速で便利なモニタ環境

 モニタでのウリは、33MHzから66MHzにアップされたATIテクノロジー社の「RAGE 128GL」のグラフィックカードだろう。内蔵のビデオ回路はなくなり、モニタへの接続は全てグラフィックカード経由になる。
 RAGE 128GLはクロックスピードを倍にするだけでなく、VRAMとグラフィック処理のチップと間も従来の倍の128ビットでつないだ。これらによってモニタの処理をさらに高速化できるようになった。
 最大で1920×1080ピクセルまで表示できるが、これは一般の3×4の比率ではないので、横長のモニタでしか使えない。実用性のあるのは1280×960ピクセルぐらいまでか。1600×1200ピクセルでも75MHzで表示できるが、やっぱり19インチのモニタでは、アイコンなどが小さくなり過ぎて少し辛い。
 思いつきだが、もう少し解像度をアップして2304×1740ピクセルで表示して、OSがアイコンなどのQuickDraw出力を2倍サイズに拡大できるようにしてくれると面白い。実質的にリアル144ppiの表示が可能になる。144ppiであれば、10ポイント程度の文字でも十分フォントデザインが確実に認識できるだろう。また144ppiで描画できけば、それ以外にも使い道はあるような気がする。
 さてためしに使用しているモニタのサポートしていない解像度(というより未対応のリフレッシュレート、たとえば「推奨」されている1600×1200ピクセル/85MHzなど)を指定すると、モニタへの信号が認識できなくなる。放って置くと変更前の解像度に戻るときもあるが、戻らないときはプログラマボタンを押して強制再起動するしかない。強制再起動すると、変更前の解像度で表示される。
 またVRAMにはSDRAMが16MB用意されている。最大解像度で1670万色表示しても約6MB程度のVRAMしか必要としないので、16MBもいらないのだが、その余った分は、3Dのレンダリング時にテキスチャのマッピングなどで使用されるらしい。3Dの処理を高速に行なうためにあったほうがいいと言うことのようだ。3Dのレンダリングを頻繁に行なうときには役に立つのだろう。また3Dのゲームなどでも威力を発揮するのだろうが、DTPではほとんど関係ないだろう。またVRAMは増設できない。もっともその必要はないだろうが。
 さてモニタを使ううえで便利になったのは、コネクタがDOS/Vと共通のミニD-SUB15ピンになったことだろう。いままではMacintosh特有のピン(いまはMacintosh特有になったが、昔のNECの98の標準コネクタ)が二列のD-SUB15ピンのコネクタで、これを接続するには、たいてい三列のミニD-SUB15ピンにのモニタケーブルに変換コネクタを接続して使うことが多かった。ミニD-SUB15ピン用のモニタケーブルは二千円から三千円位で売っているが、変換コネクタも同じくらいするので、Macintoshのモニタケーブルは高くつくことになる。しかしNew G3以降はDOS/V用の汎用のモニタケーブルで済ませることが可能だ。
 ついでながら、New G3のパッケージの中には、従来のケーブルが使えるようにという配慮から、D-SUB15ピンのコネクタをミニD-SUB15ピンに変換するコネクタがついている。これはアップル製の古いモニタを使っているときのための配慮だろう。アップル製でなくても古いモニタケーブルも変換すればよい。したがって買い替えでも今までのモニタケーブルはそのままでも使える。
 もともとMacintosh2台を1台のモニタで接続して使うことにしていたので、ケーブルは別途買い求めなければならない。その点では、安価な汎用品を使えるのは有難い。最初に使っている7600/120はSONYのMutiscan19PSのD-SUB15ピンの端子につながっているので、New G3はもう一つのBNC 5ピンに接続した。
 Mutiscan19PSは切替スイッチが全面についているので、「INPUT」ボタンを押すだけで、7600からG3/300へ、またその逆も簡単に行なえる。これでモニタの共有は簡単にできた。次はキーボードの共有が課題だ。
「DTP-Sウィークリーマガジン 第24号(1999/06/03)」掲載



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