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上高地 仁 著/A5/104P/2003年1月23日初版発行/インクナブラ
刊行 |
Print: Microline 3050c |
プリントアウト用やクリーンブラウズ用PDF、検証に使用したファイル一式が収録されたCD付 |
定価:5,040円(内税:240円) |
一般販売価格:5,040円 DTP-S倶楽部会員価格:4,200円 |
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この本は、InDesignとPDFの怪しい関係を、私なりに徹底的に調査したものです。レイアウトソフトとしてのInDesignの特徴は、OpenTypeによる拡張文字が利用できるということではなく、PDFを自在に貼り込んでPDFとして出力できるというだと思っています。ですから、InDesignとPDFの関係には多大な興味をもっています。
まず、InDesignにPDFを貼り込むときに知っておきたいことを、第一章と第二章で書きました。貼り込まれたPDF内のフォントはInDesignでどのように扱われるのか、そして、PDF書き出したときにフォントはどうなるのか、ということが第一章のテーマです。DTPでもっもと注意しなければならないものは、フォントの扱いですから、フォントが埋め込まれていて、ダイナミックダウンロードできれば、DTPのもっとも大きな悩みは解決するからです。
第二章では、InDesignに貼り込むPDFの貼り込み方を調べました。Distillerだけでなく、Illustratorで保存したPDF、InDesignで書き出したPDFを比較して、その貼り込み方を確認しました。PDFの作成方法によって、もっとも適切な貼り込み方は異なるのです。しかし、読み込みオプションの[トリミング]の選択によって、どのようにPDFが貼り込まれるのかを知っておけば、PDFの貼り込みは簡単になるだけでなく、貼り込み方の使い分けが可能になります。InDesignを使う上で是非とも知っておきたい機能だと考えています。
第三章と第四章は、PDFの書き出しがテーマです。本書では、印刷用PDFを作成するときの、PDF書き出しの設定とその意味を解説しました。デフォルトの[プレス]を使えばまず間違いありませんが、PDF書き出しのダイアログにある設定の意味を理解していれば、さまざまな状況にあわせて印刷用のPDFの書き出しをコントロールできます。InDesignがPDFを書き出して、PDFで面付けすることがいずれ当たり前になっていくと私は確信しています。
最後は、Acrobatで見るためのPDFの作成方法について整理しました。スクリーンブラウズするためには、Acrobatで開いたときに「リンク」と「しおり」が完備されていなければなりません。そういうPDFを作成するために、InDesign上でなにができるのか、なにをすればいいのか、ということを検証を重ねながらまとめました。さすがに索引を作成すると、目次が索引に差し変わってしまったときは驚きましたが、これもいずれ修正されるでしょう。
なお、InDesignに貼り込んだPDFは、各アプリケーションのデフォルトの[プレス]かそれに準じたもので作成しています。InDesignからの書き出しも断りがない限り、[プレス]の設定を利用してします。また、本書でいうInDesignとはすべて「InDesign
2.0.1」のことです。
この本には、私が検証しショットに利用したファイル一式と、InDesignから書き出した印刷用とスクリーンブラウズ用PDFをCDにして収録してあります。この本を読まれた方が再確認するために、検証用ファイルをお使いください。
InDesignは使いこなせば使いこなすほど、手放すことができないソフトになってきました。この本によって、InDesignを本気でマスターしたいみなさんが、いままで以上に有効に利用されることを願っています。(上高地
仁) |
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