書籍
素材集
面付けの素
セミナー
Web通販
お問い合せ
LETS入会
DTP-S
トップページ書籍製品一覧>本気でマスターする Illustrator 透明読本 目次
CONTENTS
・書籍製品一覧
・書籍の感想
・問い合わせ
通販について
・お申込みの流れ
・送料・支払方法
・配送について
・返品について
オフラインでの購入
・お店での取り扱い
・Multi-Bitsで注文
・FAXでの注文
・E-mailでの注文


書籍イメージ
本気でマスターする Illustrator 透明読本
上高地 仁 著/A5/96P/2002年11月20日初版発行/インクナブラ 刊行
定価:2,520円(内税:120円)
一般販売価格:2,520円 DTP-S倶楽部会員価格:2,205円

目次はこちら読者の声


「本気でマスターするIllustrator透明読本」で透明は怖くない

Illustrator 9.0以降の普及は透明の理解度で決まる

 Illustratorは新しいバージョンがでるといつも、評判が芳しくない。出力の安定性・安全性を考えると、いままでなじんだバージョンの方が安心というわけですな。他のDTPソフトでも新しいバージョンへのブーイングはありますけど、やっぱりIllustratorが多いような感じですな。
 それも一つの考え方でしょう。否定はしませんけどね。
「出力して、ナンボ」
ですから、確実に出力できて、もしトラブルがあっても、すぐさま対応できるバージョンの方が安心できるわけです。
 それと開発スケジュールが18ヶ月ぐらいですかね。ちょっと早すぎるんではないかと私も思います。使い慣れたころに次のバージョンがでるわけですな。新しいバージョンの機能がどうしても欲しいわけではありませんから、
「古いバージョンでいいや」
ということになるわけですな。
 現在のバージョンは「Illustrator 10」です。10.0と9.0の違いは、ドローツールとしてはシンボルぐらいですな。ぼかしができるとかね。それ以外にもいろいろありますが、操作感という意味では、あまり大きな違いはありませんな。本当はMac OS Xに対応したというのがメジャーバージョンアップなのではないかと思ったりもしますけどね。
 9.0も10.0も使う上ではあまり大きな違いはないと私は思うわけですが、8.0と9.0では、なにが違うかというと、内部フォーマットがPDFになったこと、ではなくてですね、やっばりね「透明効果」だとおもうわけですな。
 透明ってやっぱり魅力的な機能だと思うわけですよ。これでIllustratorもPhotoshopライクに扱えるわけでしょう。Photoshop見たいな効果を適用して、オブジェクトを重ねたりできるわけです。Illustrator 9.0以降を使うとしたら、「透明効果」に惹かれて使いたいと思うような気がするわけですな。
 ところが、ところが、この透明ってのは、出力がけっこう面倒なんですな。だいたいPostScriptには「透明」なんて概念はないわけですら、そのままでは出力できないわけです。
「貼り込みEPS画像の上には透明効果は駄目」
ということくらいは誰でも知っていると思いますが、DTPは長い間、EPSの貼り込み画像を使っていたわけですな。だから、「EPSは駄目よ」といわれても、簡単には変えられなかったりするわけですな。
「画像は埋め込んだら、透明効果はオーケー」
といわれても、どこまで本当かという疑念はありますな。基本的には大丈夫なんですが、予想しない結果が生じることもあり得ないことではありません。



透明は分割すればQuarkXPressからでも出力できる

 そこでですね、私はこの1年かけて、Illustratorの透明について、いろいろと検証しました。本当は三ヶ月くらいでできると思ったんですが、なかなか手ごわいんですな。貼り込み画像もフォーマットの違いがあるとかないとか、EPS書き出しときはどうなるのかとか、PDFで保存すると、なぜフォントはすべてアウトライン化されてしまうかとか、いろいろ疑問は湧いてくるわけですな。
 といっても、そんなにたくさんの資料が出回っているわけでもありませんしね。アドビシステムズから発行されている「Adobe Illustrator 9.0出力の手引き」というパンフレットと「InDesign 2.0、Illustrator 10透明の手引き」というパンフレットがあるんですが、私の知る限りこれだけですな。いやいやこれだれでも、なかなか充実した内容で、皆さんも是非手元おいていただきたいものではあります。
 それで、これだけで透明が極められるのかというと、もう少し補足してもいいのかなという気はするわけです。少なくとも、
「透明をつかったIllustratorEPSをQuarkXPressに貼り込んで出力したときはどうなるの」
なんて部分はアドビシステムズのパンフレットとしては、なかなか突っ込んで書けないわけですな。あるいは、もっと知りたいこととなのに、さらっとかいてあったりするわけですな。
 スポットカラーの透明も簡単にかいてありますが、よく読まないと分かりにくい部分がありますね。私は、検証してショットもちゃんとつくりました。スポットカラーの透明を分版出力したシミュレーションも掲載しました。もっとも複雑なスポットカラーのデータに透明効果したときはどうなるのかは、私にも見えない部分はありますけどね。



Illustrator上で分割するのがベスト

 というわけで、私なりに「透明効果」をどう扱うのかということを整理してみました。それがこの「本気でマスターするIllustrator透明読本」という本なわけです。
「透明効果を出力するためには、どうように分割するのか」
ということが大きなポイントです。「分割」といいますが、私に言わせると、「分割して合成」というのが正しい表現ですな。どこで分割して、どういう方法で「合成」するのか、ということです。
 この「分割して合成」の仕組みが理解できれば、透明はぜんぜん怖くありません。透明でトラブルってことはまったくないわけですな。どんな透明でも、ちゃんと出力できます。
 結論をいいましょう。透明はIllustrator上で分割してください。それがいちばん確実です。Illustratorで分割して分割の品質を決めてしまえばいいのです。それで、透明効果はトラブルはほぼ100%なくなるはずです。
 なぜ、Illustrator上でなのか、ということは本書を読んでいただければご理解いただけると思います。要するに、フォントもアウトライン取って入稿するでしょ。アウトライン化したらフォントのトラブルはなくなりますよね。あれとおなじなんです。それができれば、Illustratorの透明はちゃんと出力できるわけですな。



Illustratorの透明についてここまで徹底解説したのはこの本だけ

 InDesign 2.0でも透明機能がありますが、あれのネックはInDesign 2.0上で透明を分割できないことですな。InDesign 2.0上で分割してしまえれば、分割品質がコントロールできますからね。Illustratorでは保存や出力まえにユーザーが透明を分割できるのがありがたいですな。
 DTPの環境はいま大きく変わろうとしています。そのなかで「透明」という機能も、マスターしなけばならないものではないかと私は思います。PDF1.4対応のRIPがあれば、オーケーというわけではないと思います。この最新式のRIPの普及度はごくわずかですし、そうでないRIPからの出力こそがいま必要なことだと思うわけです。
 今回は、頑張って、全96ページのうち64ページをカラーで印刷しました。透明を理解していただくには、是非カラーで見ていただきたいと思いました。
 他に「Illustratorの透明」についてここまで詳しくかいた本はありません。アドビのパンフレットは別にしても、簡単に手に入れることができるものはありません。この1冊で、Illustratorで「透明効果」をばんばん使うことができます。つかって、確実に出力することができます。
 現在のところ、透明の出力は、透明分割したPDFにして、InDesign 2.0に貼り込んで、さらにEPSにしてQuarkXPressに貼り込んで出力していますが、ちゃんと印刷されています。今回の本の広告では、Illustratorの透明を使って作成したものもありますから。
 本書があれば、Illustratorユーザーの皆さんが透明を利用しても、確実に処理できるものと確信しています。是非お手元に1冊おいておいてください。


目次はこちら読者の声