DTPが印刷物作成の道具として定着して久しくなりました。DTPはオープンシステムをベースとしていますので、制作環境や出力環境は刻々と変化していきます。
 出力に利用するフォントも新しいフォーマットが次々と現れ、アプリケーションのバージョンも続々アップしていきます。
 安定した出力を果たすためには、安全確実なアプリケーションとそのバージョンだけを使えばいいというわけにはいかなくなってきました。新しいバージョンの新しい機能を使いながらも、トラブルを回避して出力することが望まれます。
 このセミナーでは、DTPの基本であるPostScriptの仕組みとフィルムやCTPで出力するための知っておきたいことを解説します。アプリケーションのバージョンの違いや出力できるフォントや出力できないフォント、画像のフォーマットによる出力の違いといった基礎的なことから、ハーフトーンセルの構造やRIPの違いなどについてもやさしく紹介します。
 また、PDFでの出力やInDesignからの出力、Illustratorの透明効果を確実に出力する方法といった比較的新しいテーマについて触れていきます。
 DTPデータを失敗せずに確実に出力するための注意点とトラブルのない印刷物制作の方法をこのセミナーで身につけることができます。
 なお、「標準DTP出力講座」(上高地仁著 翔泳社刊)をテキストとして利用します。必ずしも必要ではありませんが、お持ちの場合はご持参ください。透明効果の仕組みについては当日資料を配付いたします。




講  師 上高地 仁
時  間 3時間
テキスト 「標準DTP出力講座」(上高地仁著 翔泳社刊)
※必ずしも必要はありません。お持ちであればご持参下さい。
主な内容 1 フイルム出力の基礎知識
 DTPでフィルムを正しく出力するためには、アプリケーションのバージョン違い、使用フォント、フォントによって変わる出力の違い、画像フォーマットの特徴とその違いを知っておく必要があります。フィルムで出力する際に最低限知っておきたいことを整理します。

2 PostScriptとRIPでの処理
 PostScriptがDTPの基本です。PostScriptの仕組みがわかれば、DTP出力に置いて応用を効かせた対応が可能になります。ハーフトーンセルの仕組みがわかれば、「出力解像度は、なぜ350ppi」なのかということも理解できます。またRIPで処理できることとできないことを解説します。

3 データを扱うときの上級テクニック
 画像データのスキャニングからモアレの処理、二色分解データの作り方、グラデーションの出力、そしてカスタムカラーの出力や線数の指定の方法、レイアウトソフトでするページ面付けや割付の方法を解説します。また、Windowsデータを入稿してMacintoshで出力する方法についてもその注意点をまとめます。

4 InDesignとIllustratorからの出力
 InDesignやIllustrator 9以降では、PDFでそのまま保存することができるだけでなく、フォントを太らずに出力することができるようになりました。フォントのダイナミックダウンロードされる仕組みや、Illustrator 9以降のデータを8.0にダウンバージョン保存するときに知っておきたいことをまとめます。併せてIllustratorの透明効果を確実に出力する方法も説明します。


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