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PDFでの入稿が増えています。あなたのPDFは大丈夫ですか?。もしあなたの手元にAcrobat 7.0 Pro(もしくはAcrobat
6.0 Pro)があれば、PDFをプリフライトして、安心して出力可能なPDFに変換することができます。
たとえば、Acrobat 7.0 Proの印刷工程パレットにある[色を置換]機能を使うと、RGBをCMYKに変換するだけでなく、コンポジットカラー(RGBやCMYK)をグレースケールに変換したり、特色をCMYKに分解したりできます。
また、PDF内にあるテキストをアウトライン化することもできます。もちろん、Acrobatに用意されている機能ではありません。裏技です。しかし、PDF内のテキストをアウトライン化することは可能です。
また、PDFはPostScriptファイルを書き出すことで、出力可能なPDFに変換することもできます。埋め込まれていないフォントを埋め込んだり、グラデーションをブレンドに変換してPDFのネイティブ出力に対応していないRIPでも出力できるようにすることも可能です。
『Acrobat Pro サクサク出力のコツ』では、Acrobat 7.0 ProのPDF出力機能を、Acrobat
6.0 Proと比較しつつ、わかりやすく解説しています。PDFを安心して入稿するためには、是非手元に置いていただきたい一冊です。
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『Acrobat Pro
サクサク出力のコツ』をご購入いただき、実務で活用されている方々の声をご紹介します。ご意見をお寄せいただきありがとうございました。
●アウトライン化やグラデーションの処理はバッチリです。
(富山県富山市:DTP制作オペレータ:SK様)
当方制作オペレータですが、PDF納めの仕事をしているクライアントの「このPDFのフォントアウトライン済みEPSを納めてください」という要求にかなりの時間を割いてきました。制作作業環境はMacOS9.2、Illustrator8.0.1、QuarkXPress3.3、Acrobat5ですので、作成元がQuarkXPressですと整合と色の置換で新規制作なみに時間がかかります。ようやくG5にAcrobat7.0Proを導入してもらったので何とかサクサクと解決したいと思ってチャレンジしてみました。
書籍購入前はAcrobat4.0互換で保存していましたので、透明オブジェクト貼り込みがうまくいかなかったのですが、5.0互換にしてできました。一度6.0でコンポジットグレーにしたことがあるのですが、「文字がアミになっているのはどうにかならないか」と返ってきたのをそのまま「できません」と印刷してしまいました。7.0で「墨のオブジェクトを維持」の意味がようやくわかったので次回からはスミベタで出力できます。
グラデーションをブレンドに変換したPDFにする方法は目から鱗でした。当方とあるクライアントのPostscript3の出力機に同じPDFをかけたところクライアントでP87の不具合が発生しました。出力機によって違うのですね。
「カラーの変換」に関して最も期待していた「プロセスチャンネルを特色に変換する方法」が載っていなくて少々落胆いたしましたが、おおむね期待以上の解説で「やはり紙媒体でよかった」と思っております。(富山県富山市:DTP制作オペレータ:SK様)
PDFを出力用のフォーマットとして考えると、テキストのアウトライン化処理はどうしても必要なことがあります。埋め込みフォントであっても、正しく出力できないことがあります。グレースケール化も適切に処理すれば、カラーの墨ベタをグレースケールの墨ベタに変換できます。
また、少し古いRIPでは、グラデーションをブレンドにしなければ出力できないケースはよくあります。ブレンドもしくは画像に変換すれば、RIPの機能に左右されないので、安全です。PDFの出力では、Acrobat
Proがあれば、鬼に金棒ですね。(上高地 仁)
●WordからのPDFで安全度が向上!
(大阪府高槻市:taka802さん)
今まで、ワードのデータ入稿の場合、一度PDF変換後、イラストレーターVer.10で開いて処理をしてきました。ところが、レイアウトの崩れや多数の孤立点の削除、その他多くの処理があり、さまざまな危険があります。PDFから直接の出力を確実にする事による時間的な問題、安全度の向上などで楽になるのではないかと思います。
PDFのデータを未処理のままで出力すると、文字や罫線が墨1色でなくCMYKの成分が入ってしまうことが多々あり、当社の場合、単色機では印刷上無理があり、再出力という危険がありましたが、注意すべき点と処理すべき点がよく分かりました。
MS Wordドキュメントの出力では、PDFにするほうが確実です。PDFにしてもいろいろ注意点はありますが、ポイントさえ押さえれば、安全確実に出力できると思っています。
また、単色機で4色を印刷する場合でなくても、墨の罫線がリッチブラックになっていれば、印刷上はムリです。CTPでも、罫線はCMYがじんだ色になりますね。Acrobat
7.0 Proの[色を置換]があれば、RGBのリッチブラックは、簡単にCMYKの墨ベタに変換できます。墨の処理は、これからのPDFの出力ではなくてはならないのものですね。(上高地
仁)
●アウトラインPDFに興味がありました
(新潟県新潟市: T.Sさん)
アウトラインPDFの作り方に興味があって、『Acrobat Proサクサク出力のコツ』を申し込みました。
Acrobat 7.0 ProでAcrobat DistillerのPDF/X1-aに変換していて、いままで問題がありませんでした。なぜ、今『Acrobat
Proサクサク出力のコツ』なのか理解したいと思います。
データ正しく作成されていれば、PDF/Xでなくも出力は問題ありません。出力が正しくできるかどうかと、PDF/Xであることは、あまり関係ないと思います。特に、PDF出力でトラブルになりやすいのは、MS
Wordから作成したPDFです。フォントや罫線、太字などさまざまな問題があります。
フォントについては、アウトライン化することで出力が可能になります。また、埋め込まれてないフォントも、そのフォントを認識できればアウトライン化することが可能ですね。(上高地
仁)
●PitStopを使っていますが、Acrobatでも色々できますね
(東京都板橋区:T.Kさん)
PDFのアウトライン化に興味がありました。『Acrobat Proサクサク出力のコツ』を読んで、PDFにトンボをつけてサイズ変更できることを知りました。
PDFの編集にはPitStopを使っていますが、Acrobatだけでまだまだ色々できるのは勉強になります。
(東京都板橋区:T.Kさん)
PitStopも良くできたソフトだとは思います。しかし、Acrobat 7.0 Proだけでも、PDFの加工・編集はかなりできます。私の意見では、Acrobat
7.0 Proでできないのは、画像されてアンチエイリアスのかかった罫線と、分割されてしまった透明効果、太りすぎた強制太字、文字送りが変わってしまったレイアウトぐらいでしょうか。コストパフォーマンスを考えると、Acrobat
7.0 Proは滅茶苦茶、お買い得だと思っています。(上高地 仁)
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■『Acrobat
Pro サクサク出力のコツ』の目次です |
1-1 Acrobat 7.0 Proのプリフライトをそのまま使う方法
1-2 プリフライトでPDF/Xに変換する方法と注意点 |
2-1 [出力プレビュー]の間違いやすい基本的な使い方とは
2-2 PDFに埋め込まれたICCプロファイルを削除する方法
2-3 RGBモードのMS WordからのPDFをCMYKに変換する方法
2-4 カラーモードのPDFを強制的にグレースケールに変換する方法
2-5 ドキュメント内の特色を別のカラーに変換して出力する方法 |
3-1 PDF内のテキストを強制的にアウトライン化する方法
3-2 印刷で再現できないヘアラインの幅を大きくする方法
3-3 PDFにノンブルを追加する方法
3-4 ページサイズを大きくしてトンボを追加する
3-5 PDF内の画像のみを取り出す方法
3-6 PDFをバージョンダウンして最適化して保存する方法
3-7 すでに圧縮されたJPEGを再圧縮しないための設定 |
4-1 PostScriptファイルを書き出す[一般]ウィンドウ
4-2 PostScriptファイルを書き出す[カラー]ウィンドウ
4-3 PostScriptファイルを書き出すその他の設定
4-4 グラデーションをブレンドに変換したPDFにする方法
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書籍のPDF版も
ダウンロードできます
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上高地 仁 著/A4/96P/2006年06月20日初版発行予定/インクナブラ
刊行 |
定価:5,400円(内税:240円)
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一般価格(税込):5,040円 DTP-S倶楽部価格(税込):4,200円
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■Acrobat 7.0 Proをもっと使いこなしませんか? |
Acrobat 7.0 Proは大変高機能です。とくに、Wordから作成したPDFを出力するには、Acrobat
7.0 Proの機能を使わないと「損」なくらいです。Acrobat 7.0 ProからPDF出力を、さらに強力にサポートするために作成したものが、
Acrobat
7.0 ProからPDFを思い通りに出力する方法
です。このテキストがあれば、PDFを自在に編集加工して、そのままRIPのホットフォルダに放り込めるPDFに変換できます。『Acrobat
7.0 ProからPDFを思い通りに出力する方法』は、『Acrobat Proサクサク出力のコツ』のコンテンツをわかりやすくパワーアップします。それだけではありません。さらに次のような実用的なノウハウも取り上げています。
『Acrobat 7.0 ProからPDFを思い通りに出力する方法』はこちらから
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『Acrobat Pro サクサク出力のコツ』をお申込いただきありがとうごさいました。
『Acrobat Pro サクサク出力のコツ』で一部誤った表記がありました。お詫びいたします。ここで訂正内容をご案内いたします。間違いは、「カラーモードのPDF強制的にグレースケールに変換する方法」というトピックです。38ページの上から9行目
選択するドットゲイン値によって、グレースケール化する濃度はかわります。ドットゲイン値が高いほど、グレースケールの濃度は薄くなります。逆に低いと濃くなります。濃度を上げたいときは、高いドットゲイン値を選択し、淡くしたいときは低いドットゲイン値を選択します。
とありますが、
選択するドットゲイン値によって、グレースケール化する濃度はかわります。ドットゲイン値が高いほど、グレースケールの濃度は薄くなります。逆に低いと濃くなります。濃度を上げたいときは、低いドットゲイン値を選択し、淡くしたいときは高いドットゲイン値を選択します。
が正解です。最初の文は正しいのですが、そのあとの「濃度を上げたいときは」以下の文章で、ドットゲイン値の選択が誤っています。
『Acrobat Pro サクサク出力のコツ』もCMYKのドキュメントから、グレースケールに変換して印刷しています。Acrobat
6.0 Proまでの方法では、ショットが淡目に仕上がることが多く、なんとかしたかったのですが、Acrobat 6.0 Proでは濃度のコントロールができませんでした。
ところが、Acrobat 7.0 Proでは、CMYKの墨をグレースケール化してもグレーの墨ベタのままにできるようになったので、ドットゲイン値を指定して変換しました。今回は「Dot
Gain 10%」を選択し、ショットが濃いめになるようにしました。
とくに、ショット中の文字がより鮮明になっています。ショット内の文字はアンチエイリアスがかかっていますが、中央のもっとも濃度の濃い部分が、いままでは「100%」にはならなかったのですが、今回は「Dot
Gain 10%」を使ってグレースケール化することで、墨ベタになりました。ショット内の文字がよりシャープになっているかと思います。(2006.6.23up)
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